筋筋膜性腰痛 腰方形筋

 腰方形筋は名前に「腰」とありますが、分類上は後腹筋で腹部の筋肉となり、腹腔の後壁をなす筋肉です。

 腸骨陵から始まり第12肋骨に付着。

 急性の筋筋膜性腰痛(ぎっくり腰)では、横の物を取ろうとしたり、ゴルフ、テニスなどの身体を回旋する動作等、多裂筋よりも大きな動きの時に傷める印象があります。

 この筋肉を傷めた時には、図の星印辺りが痛いと訴えることが多いと思います。

 腰方形筋は腸腰筋と共に急性の筋筋膜性腰痛よりも、慢性の腰痛症の時に意識しなくてはならない筋肉となります。

 座位、立位、中腰での鈍痛場所が背骨周辺ではなく、星印のような外寄りを示す時にはこの腰方形筋の問題です。

 鍼治療では側臥位にて、星印辺りに刺入します。整体治療は初期では胸椎の調整をし、急性期を過ぎてからは腰方形筋が付着する腰椎、支配神経が出る腰椎の1番の調整をしていきます。

 急性の筋筋膜性腰痛は概ね数日から1週間ほどの治療で良くなります。

 慢性の腰痛症の場合には、腰方形筋だけが悪いことは無く、他の筋肉も硬くなっており、筋肉だけの問題で済まないことも多々ありますので、治療期間は定かではありません。