手のシビレ、腕のシビレ

 手や腕のシビレは大きく「頚腕症候群」としてまとめられます。

「頚腕症候群」とは、頚肩部の異常に起因して頚肩部から上肢にかけての痛み、シビレ、だるさ、手指のシビレを訴える病態の総称。

 頚腕症候群は、頚椎症、胸郭出口症候群が大半を締め、癌の転移、ALS、鞭打ち損傷や、バレー・リュー症候群なども含まれます。

・頚椎症

  • 神経根症状型
  • 関連痛型
  • バレー・リュー症状型
  • 脊髄症状型

・神経根症状型

 頚椎の変形やヘルニアによって神経根が圧迫されることによって起こり、頸部の痛み、上肢の痛み、だるさ、シビレ、手指の痛み、シビレ、知覚障害、筋力低下がみられます。

・鍼灸、整体治療

 神経根の圧迫が原因と書きましたが、変形による骨棘やヘルニアによって直接圧迫されているような状態であれば、鍼灸、整体治療の対象とはなりません。骨棘やヘルニアが周辺組織を刺激することによって炎症が起こり、浮腫が発生します。この浮腫が神経を圧迫している状態が適応となります。

 鍼灸、整体治療の目的は炎症を抑え、浮腫を取り除くことです。

 頚腕症候群神経根症状型への鍼灸治療は、炎症抑制、周辺筋肉の緊張緩和。整体治療は、該当頚椎への負担を軽減するように施術していきます。

 だるみだけではなく、手指までシビレ、夜間も眠れないような状態の方で、概ね3ヶ月ほどかかります。

 基本的には良くなる病気ではありますが、姿勢や日常動作〜頚椎の同じ部分に負担〜頚椎の変形という流れで起きていますので、良くなってからも変形した頚椎に負担が集中しないように治療をしていくことが大事になります。

 最初は数年に1回〜年に1回といった具合に発症する間隔が短くなったり、症状がひどくなる場合には特に注意が必要です。

 また、整形外科などで頸部の牽引治療を受けていらっしゃる方は、数ヶ月までとして、あまり長く続けないようにしましょう。

・関連痛型

 神経根から枝分かれした後枝は背中の運動と知覚を司りますので、頸部の筋肉の緊張が高まり、後枝に影響が出始めると背中のだるみ、痛みを訴えます。椎間板に分布する神経に影響がある場合も、同じように背中のだるみ、痛みを訴えます。

・鍼灸、整体治療

 鍼灸治療は、該当部位の筋肉緊張緩和を、整体治療は、該当頚椎を調整していきます。 関連痛型単独症状であれば、数回の治療で緩和しますが、神経根型等と複合的に発症している場合には、数ヶ月かかります。

バレー・リュー症状型

 バレー・リュー症状型は頚部交感神経刺激症状とも呼ばれ、交通事故の後遺症として有名です。いわゆるむち打ち症状だけでなく、交感神経がからんだ症状を訴えます。

 めまい、眼精疲労、耳鳴り、難聴、腹痛、下痢、便秘、食欲不振、吐き気、動悸、息切れ、不眠、倦怠感等。

 症状自体は、鍼灸、整体院でよくみられるものですが、外傷によって引き起こされている分、治療効果が出にくいことがあります。

 交通事故による治療はこちらも御覧ください。

脊髄症状型

 手術を選択できない場合や本人の希望により、施術することはありますが、基本的に鍼灸、整体治療の適応とはなりません。