仙腸関節障害の鍼(針)治療・整体治療

 仙腸関節は骨盤の仙骨と腸骨をつなぐ関節です。関節という名前はついていますが、数ミリ程度の動きしかありません。

仙腸関節障害の原因は?

 出産、不良姿勢、トラック運転手(運転席が高いため降車時に片足を着くため)

仙腸関節障害の診断

 仙腸関節障害はレントゲンやMRIなどの画像診断での診断は難しく、患者さんへの問診や触診が手がかりとなります。仙腸関節部分を圧迫したり、腸骨の前部を圧迫することにより痛みが誘発されることがあります。

 神経痛や筋・筋膜性疼痛症候群とよく似た症状を訴えるため、鑑別をしっかりしていく必要があります。

仙腸関節障害の症状

 腰部、臀部、下肢に痛みが出ます。

 腰部の痛みはは仙腸関節の辺りに限局しますので、普通の腰痛とは少し違います。片足立ちや体重移動時に痛みが出やすくなります。

 臀部痛、下肢痛は痛い!という感じではなく、鈍痛、違和感のような痛みです。この症状にはMPS(筋筋膜性疼痛症候群)がからんでいると思われます。

 痛みを訴える場所は下図の赤色部分が多く、まれに青色部分もありますが、赤色部分の症状を伴うことがほとんどです。

仙腸関節障害の治療

 仙腸関節障害の鍼治療は、直接仙腸関節部分に刺入することが主になり、整体治療では仙腸関節の変位の矯正と可動域の修正を行います。奏功することが多く、概ね数回の治療で改善します。

 ただ仙腸関節部分に炎症が起きている場合には炎症が治まるまでの時間が必要となります。