弾発肩甲骨
腕を挙げたり、肩を回す動作をした時に肩関節や肩甲骨の辺りでゴリゴリ、ポキポキという轢音を生じる状態をいいます。
弾発肩甲骨の原因は?
- 骨性〜整形外科等のレントゲン写真にて診断されます。
- 筋肉などの軟部組織性〜筋肉が固くなることによって動きが悪くなり音が出ます。
- 滑液包性〜図の水色の部分に滑液包という潤滑油の袋があります。潤滑油に当たる滑液が減ると摩擦が増えることになり、音が出ます。
弾発肩甲骨の治療法は?
骨性は外科手術が必要になります。
筋肉などの軟部組織に対しては、鍼や整体治療が非常に有効で、即効性があります。肩甲骨まわりの筋肉を鍼で緩め、頚椎を調整し、いわゆる「肩甲骨はがし」の手技を行います。音が鳴る場所が明確な場合には、その場所にも鍼を施します。
肩甲骨の動きをよくするストレッチや体操の指導をしていきます。
多くの患者さんは、ゴリゴリと音が鳴るように動かすことで症状が改善すると考えていらっしゃいますが、音が鳴るということは、強い力で接触していることを意味します。そのため、繰り返すことで炎症を引き起こす可能性があります。音が鳴らないように、体操やストレッチを行うことが大切です。
滑液包性の治療は、基本的には前述の軟部組織に対する治療と同様ですが、滑液包が正常化するまでには時間がかかるため、治療による即効性はあまり期待できません。通常、改善には数ヶ月を要します。