片頭痛の鍼灸・整体治療
- 成人の1割弱(8%)が片頭痛あり。
- 女性に多く、男性の4倍を占めます。
- 女性の場合は、生理や排卵と関連していることがあります。
- 10代から発症し30代をピークに、高齢なるほど動脈硬化によって血管が拡張しにくくなり、減ってきます。
- 頻度は年に数回、月に1~2回、毎週という具合に繰り返し起こします。
- 頭痛の部位はコメカミや目の奥が多く、頭全体が痛む場合もあります。
- 片頭痛と書きますが、4割の方は左右が痛みます。
- 血管に関係した頭痛ですので、脈を打つような痛みを訴えることが多く、血液循環が良くなると、ひどくなります。
- 母親からの遺伝の影響を受けやすいです。
- 血管説(一番古い)〜片頭痛の前兆は脳血管の局所的な収縮による脳虚血、それに続く脳血管の過剰な拡張により拍動性頭痛が起こる。
- 神経説〜皮質拡延性抑制(CSD:cortical spreading depression)のような神経の活動性異常により頭痛が起こる。
- 神経血管説(三叉神経痛血管説)〜「何かの原因」により、三叉神経末端が刺激され、三叉神経末端から伝達物質の放出が起こり、硬膜や脳表血管の拡張とともに炎症が起こる(血管)。三叉神経末端の興奮が三叉神経核から脳幹へと伝達され(神経)頭痛が起きる。
現在、片頭痛は12の神経血管説で説明されていますが、1番大事な「何かの原因」が分かっていません。ただCSDが関与していることは確かなようです。
CSDが起きた場所には、30%近くの血流低下が起こると言われ、片頭痛発作を繰り返すことによって、脳への影響も考えられますので、発作を起こす回数を減らすことがとても大切になります。
動物実験では、咬筋の”コリ”がCSD発生閾値を下げる(起しやすくする)ことが分かっています。逆に”コリ”を取り除けば、発生を抑えることが出来るということになります。
実際、治療によって後頭下筋群、斜角筋、板状筋、咬筋などの”コリやトリガーポイント”を取り除いてやると、片頭痛発作の回数は減っていきます。
最初の1ヶ月を週に1回、2ヶ月目を2週間に1回、3ヶ月目に3〜4週間に1回という感じで治療を行うのが標準になり、2ヶ月目には発作の頻度、頭痛の強さが低下し始めると思います。
お薬の服用には、副作用や、効かなくなる(薬が増える)、悪化するということもありますが、鍼灸、整体治療にはそういうことはありませんし、片頭痛にとても良く効きます。
初診時に頭痛日記をつけて、お持ちになると良いでしょう。
こちらも参考になさって下さい。
最近海外で片頭痛への鍼灸治療の有効性を示す論文が発表されました。