後頭神経痛
後頭神経痛とは、頭皮の末梢神経が知覚過敏になることで起こる後頭部の神経痛であり、頭痛です。後頭神経痛は「大後頭神経痛」「小後頭神経痛」「大耳介神経痛」の3つがあります。臨床で多く診るのは大後頭神経痛です。
後頭神経痛の症状
- 後頭部の鋭い痛み(ズキッ、ズン、ピリッ
- と表現されます。)
- 多くの場合片側性です。
- 頭皮の感覚過敏、感覚異常(櫛で髪の毛をとかす時、風で髪の毛が動いた時に感じます。)
- 目の奥の痛み、眼精疲労を伴うことがあります(大後頭三叉神経症候群)
後頭神経痛の原因
後頭神経痛は、多くの場合、筋肉のこりや緊張によって神経が圧迫されることで起こります。
そのため、神経を圧迫するほど筋肉がかたくなってしまった「原因」が、本当の原因と考えられます。
- 不良姿勢
- 精神的なストレス
- ムチウチ等の外傷
後頭神経痛の鍼灸・整体治療

大後頭神経痛の場合、大後頭神経は頭半棘筋を貫いて走行するため、ここが第一の治療ポイント(右星印)となります。さらに、深層にある後頭下筋と頭半棘筋の間を通過する部分が第二の治療ポイント(左星印)となります。この2か所は鍼で直接刺激できるため、非常に高い効果が期待でき、概ね1回の治療で良くなります。
整体治療では、頚椎1番・2番の調整に加え、不良姿勢の改善を目的とした施術を行います。
後頭神経痛では、治療によって神経の圧迫が改善されても、治療直後にすぐスッキリすることは少なく、数日をかけて徐々に回復していくイメージです。
例えるなら、正座をして足がしびれるのと同じです。足が曲がって神経が圧迫されることでしびれが起こりますが、立ち上がって原因が取り除かれても、しばらくはしびれが残ります。つまり、神経は原因がなくなった瞬間にすぐ回復するわけではないのです。